山登りを趣味としてデビューを果たした翌年、夏の初めに『立山』へ行きました。
実は、春の3月に練習がてらと、御在所岳(三重県)へ行ったのですが、思っていた以上に大きな石が多く、一部鎖を持つ場所などもあり、甘く見ていた私は、動かし慣れていない体力不足から7合目で下山・・。早くも、弱音をこぼしていました(;^ω^)
そんなへっぽこな私でも、行けそうな場所を探してもらって決まったのが、『立山』です。『立山』はひとつの山ではなく、「雄山」「大汝山」「富士ノ折立」の3つの山を総称として『立山』と呼ばれています。また黒部川から西側を『立山連峰』、東側を『後立山連峰』と言われ、剣岳や立山三山(浄土山・雄山・別山)など霊山信仰による立山登拝が行われるエリアです。
立派な美しい山々はまさに神々しい場所。こんな能天気な私が足を踏み入れてよいものかと思いつつ、訪れさせていただきました。
立山アルペンルートへのスタート地点は『扇沢』でした。今回、日程の天気予報は良くなかったのですが、関電トンネル、電気バスに乗る時は雨もやみ、初めての場所への期待感に溢れていました。早朝の時間は、予想より混雑もなく、スムーズに向かえました。昔の方の途方もない労力によって作られた道を通り、人生初の『黒部ダム』に到着。
バスを降り、結構な階段数を上るので、若干息があげながら、出口へ。早くも、予報通りの雨が降っていましたが、ダムの高さや水量に圧倒され、ワクワク度はさらに高まりました。ここで、少し早めの昼食をとりました。もちろん、事前に調べて楽しみにしていた【黒部ダムカレー】の食券購入♬食堂はちょうど開いた時間でもあり、注文客は私たちだけなので、すぐに準備いただけました。
ほうれん草ペーストのグリーンカレーは、ココナッツのまろやかさと辛みが相まって、クセになるお味で美味しかったです!(お土産にレトルトも買いました~)
お腹も満たし、いざ室堂に向けて出発!ここから、ケーブルカー⇒ロープウェイ⇒トロリーバスといろいろ乗り継ぎました。途中の黒部平では、一瞬晴れ間も出て、景色も若干見れたのですが、すぐにまた黒雲が・・。まあでも、「小屋の温泉が楽しみだよね~」と明るく話しているところに、予約してくれた仲間の電話に、お宿からの着信が。予約確認かと思いきや、温泉設備の故障が朝から続いていて、今日は入れないかもしれませんとの連絡・・。(ち~ん・・)と、扇沢の時のウキウキから、意気消沈・・。まあ、そんなこともあるさと、日頃の能天気さで、バスは室堂へと向かうのでした。。
室堂ターミナル(2450m)は大きくて、お土産屋さんやホテルも併設されています。外に出ると、目に飛び込んでくる雄大な山と草地。まだ雪が多く残っておりましたが、幸いにも雨は上がっており、施設までの道中は高山植物を愛でながら、向かいました。
今回お世話になったお宿が『みくりが池温泉』。標高2410mにあるかけ流し天然温泉からは、景色が一望できます。こんな高い場所で温泉に入れるなんて、本当にありがたいです。温泉好きな方にはぜひ、こちらを楽しみに来るだけでも価値がありますよ♨。荷ほどきも終え、まずは温泉に。え?宿からの連絡あった設備不具合?そうなんです!なんと、無事修理が間に合い、入らせていただけました!はい、ここでまたテンションアップ⤴!すでに他の宿泊者の方もいらしたのですが、ちょうど入れ違いに出られたので、ほとんど貸切状態で入らせていただけました~。ゆっくり・・と言いたいところですが、熱いお湯に長湯できない私は、10分も浸かれず、早々と上がりました(;^ω^)
お風呂上りに喫茶室で、これまた事前に調べて楽しみにしていたデザート、【レアチーズケーキ】をいただきました。サッパリと爽やかで、ムースみたいに柔らかく、甘酸っぱいジャムが美味しかったです~♪喫茶室の窓からも、お風呂と同じ景色が一望できるんです。この時は雨で雲しか見えませんでしたが・・。
その後、周囲を散策したものの、やはりお天気が良くないので、お部屋でひとやすみし、夕食タイム。夕食はこれまた、品数がいろいろあり、写真以外にもローストビーフやあられ揚げ、つぼ煮など出てきました。お部屋で2次会する余裕もないほど、おいしく満腹でした!夕食が終わるころ、外の雨がまた上がり、夕焼けがでてきたので、お宿の外へ。しばし幻想的な空に見入っておりました。
1日目も無事に終わり、明日の山登りに備え早めに就寝。明日は少しでも晴れますように・・。
と私の願いは空には届かず、翌日、雨・・。しかも1日目より若干強め。今回は「剣御前」を目指す予定で、まずは雷鳥沢まで出発。トイレ休憩後、山へと進みました。
あいにくのお天気に、非常に滑る雪。大した装備をしていない私の姿へ、雷鳥沢のスタッフの方が「ほんとに登りますか?くれぐれも無理はしないでくださいね」と、何度も無理をしないよう声をかけられた理由が、1時間ほど登り納得・・。後ろから来た方々のいで立ちは、ヘルメットにアイゼン姿、ロープも抱えていました。とうとう、雪の斜面を横断する場所にさしかかり、(これは滑落すると200mは落ちるな)というところで、リタイヤを決めました。私のモットー『私らしくぼちぼち楽しむ山登り』とは、かけ離れていました。お昼は山で・・なんて、到底無理な寒さで、手はかじかみ、顔は冷たくひきつり、早々と撤収。下りは、なんとか生えている草をつかみながら、無事下山できました。
寒さと疲れとで、もう言葉もない私に、光の声が届きました。
「見て、見て!」
すぐ前をゆく仲間が指さす足元には・・
な、な、なんと!!!特別天然記念物の雷鳥!!しかも、足元に!!仲間の前に、パトロールの方が先にいらして、教えてくれたそうです。手を伸ばせば触れるような位置に雷鳥。山デビュー時の畳平でも、遠くに見ることができましたが、こんなそばに、しかも雨風が強い時に会えるとは。しばし、寒さも忘れ、観察を楽しみ、ゆっくり歩く雷鳥にお別れして、山荘に戻りました。山の神様はちゃんといてるんだなあと、感動しながら、温かい温泉に浸かり、疲れを癒したあとは、お昼に【えんまピザ】をいただきました!美味しい普通のピザなんですが、辛いソースが3種類あって、「地獄の黄ソース(カレーソース)」「地獄の緑ソース(ハラペーニョソース)」「地獄の赤ソース(ホットチリソース):写真↓」。調子にのることなかれ、意外とマジで辛い!!
夕食はこの日も、お肉(鶏モモロースト)にお魚(カツオのたたき)と満腹メニュー。翌日、朝食後帰りました。ターミナルまでが今回最も激しい暴風雨で、吹き飛ばされるかと恐怖を感じながらでしたが、楽しい山旅でもあり、何より装備の重要性を痛感、反省の山旅でもありました。これを機に、さらに私の山道具の購買意欲が高まり、登山より道具揃えを楽しみだす私なのでした。。下山後は街の穂高神社へ無事のお礼参り。鶏がたくさんいて、これまた可愛い様子に楽しませてもらいながら、旅を終えました。
今回は景色や登山の写真を撮る余裕もなく、【食べ歩きの旅】ブログになってしまいましたが、ご容赦願います。。