昨日の七夕の日曜日
終日『奈良県ろうあ者大会』へ参加しておりました

毎年奈良県内の聴覚障がい者や関係機関が集まり
社会参加の促進や地位と福祉の向上、
諸課題について考えることを目的とした式典です

今年は私の在住する生駒市の聴覚障碍者協会が主催で
所属する手話サークルからのボランティアスタッフとして
初めて参加させていただきました

400~500人ほどの方々が来られ
大盛況で終えました

わたしが担当した業務のひとつに
駅から会場への誘導係がありました

会場への『→』の看板を首からさげ
案内を手話で行うのですが
正直まだまだ手話がつたない私なので
細かいことや会場以外のことを尋ねられたらどうしようと
不安を感じておりました

聴覚障がい者の方は
一見わからないことが多いので
駅の改札前は人が多く
健常者の方もみんなこちらを見ているため
(あの人、参加者かな・・)
と、目が合う人みんなにドキドキしながら
笑顔を浮かべておりました

終わってみると
心配していたよりも簡単な質問があった程度で
ほとんどの方は手話で
『おつかれさま』
『よろしくお願いします』
と離れた先からも
こちらに表現してくださり
嬉しい気もちをいただきながら
務めさせていただけました

会場の参加者の様子を見ていると
多くの方が
『ひさしぶり』
と挨拶や会話を手話で楽しんでおられました

奈良県は広域ですが
地域を超えたつながりが
障がい者の方々には強くあり
大阪や姫路からの参加者もいらっしゃることに驚きました

1年に1度お会いするお顔もあるようで
昨日は七夕でもあったので
わたしは感慨深く拝見しておりました

講演会の部では
『ろう医師』の今川竜二先生の講演を拝見しました

聴こえない医師ですが
聴こえる医師や医療スタッフ、患者様へ
様々な工夫や取り組みをされながら
対応する様子をご紹介されていました

聴診器に機器を装着し
心音をデータに変換して
スマホで見える化をされていたり

患者の話す言葉を
生成AIで文字化して
コミュニケーションをとられていたり

何より
ご自身から積極的に
現場スタッフや患者様へ
細やかに関わっていかれる姿が
周囲の理解や共感
そして信頼につながっていらっしゃるように
感じられました

いつもサークルでも感じるのですが
コミュニケーションは
音声や文字、手話など
ツールが何かよりも
伝えたい、受け取りたいの意思が大切だということ

これまで仕事柄
様々な講演会や講義を拝聴してきましたが
講演者が手話でされる様子を拝見したのは初めてでした
通訳士の方が同時通訳をされ
壇上横には要約筆記のスクリーンがあり
普段はなかなか体験できない講演会をみることができました

これまでそのような機会がなかった方には
ぜひ一度体験いただきたいなと思います

奈良県ろうあ者大会は
来年は大和高田市で行われます
近隣の方はぜひ足を運ばれてみてください
また各都道府県の地域でも
様々な活動がされていると思うので
ご興味のある方は探してみてはいかがでしょうか

知っているようで知らない聴覚障がい者の方たちの世界
課題についても
私たちが考えることはまだまだ多くあります

※写真はプログラムのアトラクション『生駒山麓太鼓』、音が聴こえなくても体に強く響き伝わるので聴覚障がい者の方も楽しまれていらっしゃいました

奈良県ろうあ者大会の生駒山麓太鼓

投稿者プロフィール

古坂禄子
古坂禄子くれたけ心理相談室(生駒支部)心理カウンセラー
今日もご覧いただきありがとうございました。
「わかる」「安心する」「和む」をテーマに、日々綴らせていただいております。今日も皆様の心に届き、お役立ていただけますように。
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