天使の手と花

0歳児(10か月)と私
育児休業も 生後7か月で 復帰して
平日は とにかく バタバタ 焦っていた私

季節は 夏
日は 海の日
刻は 昼下がり
仕事がお休みでもあり
珍しく
イライラせず
穏やかな こころで
遊ぶ 子どもを
微笑みながら 見守っていました

床に置いた 固定電話を
ガチャガチャ 何度も はずして戯れる

「ぅおい、うぉ~」
「もしも~し」

と お皿を拭きながら
子どもとの やりとりを
楽しんでいた 私

ふと 子どもの声 とは
明らかに 異なる 若い男の声

『もしもし・・もしも~し・・!』

「え・・。なんか電話から聞こえてる?!」

慌てて
モミジの葉のような 手から
受話器を 取り上げて
耳に 当てると

『もしもし!!大丈夫ですか?!もしもし!』

「はい!はい!もしもし、聞こえています!」

『どちらの事故ですか?海ですか?』

「・・・?・・ええと・・。」

『お子様が溺れてるのですか?!』

「すみません・・、どちらに繋がっているでしょうか・・」

『こちらは海上保安庁です!』

しばしの 絶句のあと、
私は 経緯を説明し 丁重に お詫びを 申し上げました・・・

一体 どの番号で そんなところに かけることができたのか
しかも 海の日に・・

末恐ろしさを あどけない笑顔に 感じつつ
思わず ゲラゲラ 笑ってしまいました
育児の中で
こんなに 涙を流し 笑うことって
いつぶりかなあ と
まだ 受話器を取ろうとする 小さなからだを
いとおしく 抱きしめました

 

そんな 思いでを
先日 本人と 笑って話していると
その番号を 調べてくれました

皆さん
本当の 海の事故では
「118」番です。。。
(あの時の海上保安庁の方・・本当に申し訳ございませんでした・・)

頼もしいブルー

投稿者プロフィール

古坂禄子
古坂禄子くれたけ心理相談室(生駒支部)心理カウンセラー
今日もご覧いただきありがとうございました。
「わかる」「安心する」「和む」をテーマに、日々綴らせていただいております。今日も皆様の心に届き、お役立ていただけますように。
プロフィール詳細はこちら

コメントはお気軽にどうぞ