何がしたいのか
どこへ向かいたいのか
何のために頑張るのか
わからなくなることって
人生という道の途中では
そんなこともあるかもしれません
わたしが
一番忙しく毎日を送っていた30代の頃
ふと、涙が浮かぶ時間が
突然訪れることがありました
通勤時の電車の中や
書類を片付け終わった瞬間
フライパンで炒め物をする際中や
子どもに絵本を読み聞かせしている時間など
とてもつらいことがあったとか
嫌なことが思い浮かぶわけでもないのに
ふと涙が伝っているときがあって
自分でもよくわからないのですが
あるとき
その私の涙を見た子どもたちが
「何で泣いてるん?」
と尋ねてきて
言葉を探すわたしの腕をひいて
「こっちこっち!こっちやで!」
と、部屋の窓に連れていくので
なんだろな、と
ひかれるままに行くと
「はい!お月さんに理由を話してみ!」
と、丸いお月様を指さすのでした
それから
時々まだ涙を流すわたしに気づくと
「こっち!こっちやで!」
と、雨の日でも
「はい!嫌なこと言うても、雨で聴こえへんからだいじょうぶやで!」
「はい!今日はめっちゃ寒いから、みんな窓閉めてるから歌ってもばれへんで!」
などなど
窓の外を見せてくれるのでした
連れて行くと
役目は終わりとばかりに
すぐにどこかへと走り去る子どもたちでしたが
あのときの
「こっちやで」
は、私の道を照らしてくれる灯りだったように思います
大人でも
自分ではわかりきれないことに
戸惑いや不安
さみしさや疲れを感じることもあります
だから
もしもそばで
肩を落とす背中に気づいた時は
その方を連れて行ってあげましょう
「こっちやで!」
ひとりにさせてあげてもいい
一緒に空を見上げてもいい
悲しみだけの場から
連れ出してあげるだけでも
いいのだと思います
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今日もご覧いただきありがとうございました。
「わかる」「安心する」「和む」をテーマに、日々綴らせていただいております。今日も皆様の心に届き、お役立ていただけますように。
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