私たちが感じる不満や不安などは、起こった出来事や相手の言動などへの捉え方が影響しています
この捉え方を心理学では『認知』と呼びます
心理的なストレスは、この『認知』が誇張され、偏る状態により生じることがあります
この状態を『認知の歪み』といいます。今回はこの『認知の歪み』について、ご紹介させていただきます
認知の歪み
アメリカの心理学者アーロン・ベックによって築き提唱され、その後デビッド・バーンズが事例など挙げ、わかりやすく広められた概念です
①全か無か思考
事象について、白か黒か、全部か何もないかと、どちらかでしか考えられない捉え方
例)ひとつ失敗すると、もう全部うまくいかない、自分はダメだと思う
②過度の一般化
ちょっと重なった悪いことを、いつもそうだと考えてしまう捉え方
例)2,3回先生に注意され、先生は自分をいつも注意しようと監視しているように感じてしまう
「いつも」「絶対」「決して」「全く」などが口癖
③こころのフィルター
良いところを認識せず悪いことにこだわってしまう捉え方
例)みんな楽しんだキャンプもひとりが文句を言ったので、最悪なキャンプになったと思ってしまう
④拡大解釈と過小評価
悪いところを大げさに捉え、良いところは大したことないと捉えてしまう
例)こんな仕事ができても、あの仕事ができない自分はダメな人間に感じてしまう
⑤感情的決めつけ
自分の感情を根拠に事象を決めつけてしまう捉え方
例)この人といると怖い気分になるのは、きっと自分を嫌っているからだ
⑥マイナス化思考
普通のことや良いことを、悪いことにすり替えてしまう捉え方
例)8割できた仕事に対し、2割できなかった自分を責めてしまう
⑦結論の飛躍
根拠もなく、将来や相手のことを決めつけ、悲観的な結論を出す捉え方
例)交際相手からの返信文が短いことに、嫌われていてもうすぐフラれると思い込んでしまう
⑧すべき思考
「~すべき(すべきでない)」と自分の中にルールを作って捉えてしまう
例)「この仕事から先にすべき」なのに、していない部下に腹を立てる
⑨レッテル貼り
自分や他者にネガティブなレッテルを貼る
例)あの人はあまりしゃべらないから暗いタイプの人だと思い込む
⑩個人化
自分に関係ないことも自分の責任と結びつけてしまう捉え方
例)同僚が仕事を辞めたのは自分が積極的に話しかけてあげなかったせいだと考えてしまう
ご自身や身近な方に
ご紹介したような
捉え方の癖を
見つけられたかもしれません
カウンセリングでは
この認知の歪み(癖)を
意識いただきながら
修正や緩和していくことで
今の環境で
働きやすく
生きやすくなる
サポートをさせていただきます
ご自身で改善することが
難しく感じられるときは
ご一緒に確認してまいりましょう
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今日もご覧いただきありがとうございました。
「わかる」「安心する」「和む」をテーマに、日々綴らせていただいております。今日も皆様の心に届き、お役立ていただけますように。
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